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実家じまい

2025/12/20

 国土交通省が20256月、「令和6年度住宅市場動向調査」の結果をリリースしました。住み替えや建て替え、二次取得などのデータから読み取れることの背景の一部には「実家じまい」があります。

 「実家じまい」という言葉を聞いたことがありますか?

 実家じまいとは、親が住んでいた家を子どもや孫が整理し、処分することです。

 実家じまいを決断する大きなきっかけとなる代表的なことが、住む人がいなくなったということです。

 親が施設や病院に移動したり、亡くなったりしたタイミングです。誰も実家を継ぐ人がいない場合には、処分を決断することが一般的です。 核家族化が進み、結婚して親と同居することも以前と比べると少なくなりました。 子どももそれぞれが自分の家を購入している場合には、もう実家に戻ることはないでしょう。

 これ以外に実家じまいをするきっかけに実家を維持するのが難しくなったことも挙げられます。

 両親が高齢になってしまったことによって庭のメンテナンスができなくなったり、家の壊れた部分が放置されるようになったりすると、近隣の方に迷惑をかけてしまうことになります。加えて、固定資産税をはじめとする税金関係によって、費用面から維持するのが難しくなることもあります。そういった状況によって、老夫婦がバリアフリーのコンパクトな住宅に住み替えをし、実家じまいをします。

 

 では実家じまいとは具体的に何をするのでしょうか?

分類内容
物の整理遺品整理・生前整理・不用品処分
建物売却・賃貸・解体
土地名義変更・活用・処分
生活親の住み替え(施設入居など)
法務相続・登記・税金

① 生前整理・事前整理の段階

 生前の段階でできると実家じまいの様々な負担は半減します。

⚫︎ポイント

•貴重品・権利関係(通帳、権利書、保険、年金)

•写真や思い出品の選別

•処分の意思確認(仏壇、位牌、墓)

⚫︎トラブル

•「勝手に捨てた」トラブル

•兄弟間の処分基準の違い

② 遺品整理・家財処分

 親が亡くなって実家じまいをすることが多いですが、これは遺族が心身共に最も疲弊するタイミングです。

 自分達で行うのが難しい場合には専門業者に依頼できますが、費用は割高です。

費用相場(目安)

間取り費用
1K515万円
2DK1530万円
一戸建て3080万円以上

※貴重品探索、供養、特殊清掃で追加

③ 不動産の方針決定

 不動産をどう処分するかは5つに分類されます。

選択肢特徴
売却現金化・最も多い
賃貸管理リスクあり
親族使用トラブル多い
空き家保有固定資産税・老朽化
解体更地売却用

判断基準

•築年数

•立地(駅距離・市街化区域)

•再建築不可かどうか

④ 相続・名義変更

 名義変更、登記などが必要です。

 司法書士、弁護士、税理士との連携が必要となります。

⚫︎必要書類(代表例)

•戸籍一式

•遺産分割協議書

•相続人全員の印鑑証明

⚫︎ありがちな問題

•音信不通の相続人がいる

•認知・隠し子の発覚

•共有名義で意思不一致

⑤ 売却・賃貸・解体

 実家を解体して更地にして売ったり、建て直ししたりします。

家の解体費用相場

構造坪単価
木造35万円
鉄骨58万円
RC812万円

⚫︎解体の注意点

•アスベスト

•地中埋設物

•井戸・浄化槽

⑥ 税金・費用

税金内容
相続税相続財産が多い場合
譲渡所得税売って利益が出た場合
固定資産税空き家でも毎年かかる
空き家特例3,000万円控除

実家じまいで最も多いトラブルTOP7

1️⃣ 兄弟姉妹で意見が割れる

2️⃣ 遺言書がなく揉める

3️⃣ 仏壇・墓・遺骨の扱いで感情対立

4️⃣ 名義が祖父母のまま

5️⃣ 空き家が荒れて近隣苦情

6️⃣ 業者選びでぼったくり被害

7️⃣ 「思い出が捨てられない」心理崩壊

 実家じまいは「相続 × 住宅 × 感情」の三重苦です。

 そして家じまいは単なる片付けではなく、

•法律

•お金

•不動産

•家族関係

•死生観

これらが全て交差するため、遺族にとって最も精神的負荷の高い作業の一つです。

1人で悩まず、専門家や行政の助けを求めて問題解決してください。

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