思い出話
● 2020/12/30
先日、20代のお嬢さんを失ったお母さんとお会いしました。お嬢さんは鬱の症状は見られたものの一人暮らしができる状態だったので実家から電車で15分ほどの所に暮らしていました。
しかし、お嬢さんはある日、突然自らの人生を終わらせてしまいました。最愛の娘を失ったお母さんはすっかり取り乱していました。
お葬式の当日、棺の中の振袖をきっかけに私とお母さんはお嬢さんの思い出話で盛り上がりました。お嬢さんの思い出話を沢山お話しした後のお母さんの顔には少し元気が戻ってきました。気持ちが落ち着いて、火葬場へと向かう事ができました。
お嬢さんが亡くなった日から家族は思い出話を一切しなかったそうです。思い出話に限らず、お嬢さんのことは何一つ話題に出なかったそうです。「話すと辛いから」という理由で。
しかしそれがかえってお母さんには辛かったそうです。息が詰まるような苦しさだったそうです。
思い出話をすれば当然涙が溢れてきます。しかし何も話さない、何も考えないでいても涙は出ますし、かえって気持ちが苦しくなってしまいます。
亡くなってからお葬式をするまでは思い出話をしながら棺に入れる物を用意するなどして故人にできる最後の事を一生懸命準備してあげてください。好きな食べ物をお供えしたり、髪の毛に櫛を入れてあげたりしてお別れの時間を過ごしてください。
そして葬儀の後もたくさんたくさん涙が出てくるはずです。その時は自分の気持ちに素直になってください。そうすれば少しずつ故人との別れが自分の中で落ち着いてくるはずです。
思い出話をしないのではなく、沢山話をしてください。