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遺族年金は「故人が配偶者の生計を維持している」が前提 配偶者の年収が850万円以上だと受給資格なし

2023/06/17

安心できる老後生活のためには、年金対策は欠かせない。夫婦で予め知っておくべきことは多いだろう。

 統計的には、女性は男性より6年長生きする。夫の方が年上の夫婦が多いならなおさら、妻が「遺族年金」を受け取るようになる可能性は高い。遺族年金には、夫が自営業なら「遺族基礎年金」が、会社員ならそれに加えて「遺族厚生年金」がある。

 遺族基礎年金は、18才未満の子供がいる妻(配偶者)に年間79万5000円で、子供の人数に応じて加算される(2人目までは各22万8700円)。

 一方の遺族厚生年金は子供の有無にかかわらず受け取ることができ、金額は亡くなった夫(配偶者)の厚生年金の受給額の4分の3が目安だ。

「年金博士」として知られるブレイン社会保険労務士法人代表の北村庄吾さんの試算では、夫が35年勤続で平均年収が800万円の場合、厚生年金の受給額は年間154万円。妻はこの4分の3にあたる115万5000円を遺族厚生年金として受け取ることができる。

 ただし、遺族年金は夫(亡くなった側)が妻(配偶者)の生計を維持しているのが大前提。そのため、夫が亡くなっても妻の年収が850万円以上だと受給資格はない。

「以前、外資系企業に勤務する妻の年収が850万円以上だったために遺族年金を受け取れなかったケースや、妻名義の複数の不動産の家賃収入があったために受け取れなかったケースがありました。また、妻の年収が850万円未満でも再婚すると、元夫の遺族年金は受け取れなくなります」(北村さん)

夫の死亡時の妻の年齢によってもらえる年金の種類は変化する

最長5年間、総額220万円を受け取れる寡婦年金

 夫が自営業で、厚生年金に加入しておらず、子供もいない妻は遺族基礎年金を受給することができないが、その代わりに「寡婦年金」または「死亡一時金」を受け取ることができる。

 寡婦年金は婚姻期間10年以上の夫婦で、一定の条件を満たせば妻が60~65才の間のみ受け取れる。一方、死亡一時金はこれらの条件に当てはまらなくとも、夫が年金保険料を3年以上払っていれば受け取ることができる。

「夫が年金保険料を3年以上納めていて、妻が60~65才以上など、寡婦年金と死亡一時金の両方の条件を満たす場合は、どちらか好きな方を選ぶことができます。

 死亡一時金は12万~32万円が一度支払われるだけなのに対し、寡婦年金は65才までの最長5年間、総額約220万円を受け取れるため、金額的には圧倒的に寡婦年金の方が優位です」(北村さん)

 ただし、一人一年金が原則のため、妻が自分の基礎年金を60才まで繰り上げると、寡婦年金は受け取れなくなるので注意が必要だ。

※女性セブン2023年6月15日号

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