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高齢者の住宅問題

2025/11/16

内閣府の資料によると、65歳以上の者のいる世帯について見ると、令和4年現在、世帯数は2,7474千世帯と、全世帯(5,431万世帯)の50.6%を占めています。

 昭和55年では世帯構造の中で三世代世帯の割合が一番多く、全体の半数を占めていましたが、令和4年では夫婦のみの世帯及び単独世帯がそれぞれ約3割を占めています。

 65歳以上の一人暮らしの者は男女ともに増加傾向にあり、昭和55年には65歳以上の男女それぞれの人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%でしたが、令和2年には男性15.0%、女性22.1%となり、令和32年には男性26.1%、女性29.3%となると見込まれています。

 このような状況下で、懸念されるのが高齢者の住宅問題です。日本では高齢化と単身高齢者の増加により、以下のような深刻な住宅課題が顕在化しています。

1. 住み替えの難しさ(高齢者の入居拒否)

多くの一般賃貸では、以下を理由に 高齢者の入居を断られることが多いのが実情です。

•孤独死リスク

•家賃滞納リスク

•健康・認知機能の低下

•連帯保証人がいない

2. 孤独死(単身高齢者の増加)

•65歳以上の約4人に1人が一人暮らし

•身寄りがない、もしくは疎遠

•孤立 → 医療断絶 → 孤独死につながりやすい

•発見が遅れれば行政手続き(警察、検案、特殊清掃)との連携が必須

•部屋の原状回復費用でトラブルが生じがち

•遺品整理の代行が必要となる

3. 収入の低さと家賃負担の重さ

高齢者の多くは年金頼りで、家賃負担が重くなりやすい。

•平均年金額では都市部の家賃は厳しい

•更新料を払えず退去 → 住まいを転々とするケースも

•滞納 → 強制退去 → 行政の一時保護 → 葬儀時の身元保証人不在

4. 持ち家の老朽化・管理不全

地方では高齢者が一人で古い持ち家に住み続けるケースが多い。

•修繕できない

•バリアフリーではない

•転倒の危険

•認知症で火災リスク

•亡くなった後は「空き家化」

•相続したが誰も住まない 

    → 売れない

•遺品整理が困難

•借金・管理費滞納が発覚

5. 施設への入居待ち・順番待ち

特養(特別養護老人ホーム)は特に待機者が多い傾向が続いています。

入れない理由:

•要介護度が低い

•施設数が不足

•都市部ほど競争率が高い

こんな事態にも:

•入所前に急逝 → 自宅や病院で看取り

•施設入所前なので保証人や身元引受人の整理が不十分

6. 保証人問題(身元保証人の不足)

高齢者住宅問題の“核心”とも言える部分。

保証人がいないと…

•賃貸に入れない

•施設入所が進まない

•亡くなった後の引き取り先・支払い先が決まらない

→ 結果として「行き場がなくなる」高齢者が増加。

最近の傾向

•身元保証を行う民間業者が急増

•ただしトラブルも多く、利用には注意が必要

7. 認知症と住まい

認知症高齢者の増加は、住まいのリスクを大幅に高めます。

課題:

•徘徊 → 行方不明

•火の不始末 → 火災

•賃貸でのトラブル

•契約行為が難しく住み替え困難

葬儀後に発覚することも :

•光熱費の未払い

•契約書の紛失

•所有している不動産の情報が不明

日本では高齢化と単身高齢者の増加による住宅課題が山積みですが、これらのことから言えるのは、実は“亡くなる前から住居が不安定な人は、死後の手続きも複雑化する”ということです。

ではそうならないようにするにはどうすればいいのでしょうか?元気なうちに対策を取っておくのはとても有効です。

詳しくチェックポイントを見てみましょう。

1. 最初に確認すべきポイント

•現在の住まい(賃貸・持ち家・施設)

•保証人の有無

•今後の住み替え希望

•収入と家賃バランス

•親族との距離感

•認知症の兆候

2. 死後の問題になりやすい項目

•賃貸の退去手続き

  (誰が対応?費用は?)

•原状回復費

 ・家賃滞納

•貴重品や重要書類の所在

•空き家の手続き

 ・相続放棄の検討

•特殊清掃の必要性

3. その他

•高齢者向け住宅の種類(サ高住・グループホームなど)のチェック

•身元保証サービスの比較

•自宅での老後の危険度チェックリスト

•施設入所までの流れ

•孤独死を防ぐ見守りサービス

1. 最初に確認すべきポイント

高齢者の住宅問題は 亡くなった後に大きなトラブルとして表面化しやすいため、元気なうちに状況を正確に把握しておくことが非常に重要です。

① 現在の住まいの形態

•賃貸/持ち家/施設(サ高住・グループホーム・特養・老健など)

•賃貸の場合:契約者・連帯保証人・緊急連絡先

•施設の場合:入居契約の内容、看取り可否、退去時のルール

理由

→ 死後の“退去手続き”“原状回復”“未払い費用”“相続”に直結。

⚫︎連絡先をリストにしたり書類を一か所にわかるようにしておきましょう。

② 保証人・緊急連絡先の有無

•賃貸・施設ともに必須の場合が多い

•保証人が高齢の親族だとリスクが高い

•親族と疎遠な人は要注意

理由

→ 死後の連絡先が不明 → 葬儀や相続の手続きをする人が不在になる。

→ 単身高齢者は“無縁化”リスクが高く、行政対応になる可能性。

⚫︎身元保証を行う民間業者を利用するのも一つですが、信頼できる業者を探すのがポイントです。

③ 収入と家賃のバランス

•年金だけで生活するケースが多い

•家賃+光熱費+医療費が重いと“生活困窮”に陥りやすい

•家賃滞納 → 強制退去のリスク

理由

→ 生きているうちはよくても死後の遺品整理費用や葬儀費用を支払えない状況になることも。残された人達に迷惑をかけることもあります。

目安

家賃は収入の25〜30%以内が理想。

④ 親族との距離感・連絡の頻度

•同居/近居/遠方/疎遠

•連絡している頻度

•意思疎通があるのか

理由

→ 死後の対応をする人になりうるかどうかに関わる。

→ 疎遠だと死後の相続関連の調整が難しい。

⑤ 認知症や健康状態の兆候

•物忘れ・混乱・火の始末が危ない

•病院通いの頻度

•一人暮らしが継続可能か

理由

→ 認知症があると住み替えや契約行為が困難。

→ 死後の契約書不備・未払い・資産の所在不明につながる。

⚫︎後見人制度など活用できるシステムを検討するのも大切です。

2. 死後の問題になりやすい項目

“後々トラブルになるポイント”を把握しておくことが重要です。

① 賃貸の退去手続き

•契約者の死亡 → 相続人が退去手続き

•家賃の日割り計算

•原状回復費用の精算

•未払い(家賃・光熱費)があるかの確認

典型的なトラブル

•親族が遠方で鍵を返せない

•契約書が見つからない

•大家との費用トラブル

  (清掃代・原状回復費)

② 特殊清掃の必要性

•孤独死・発見遅れの場合、必要になる

•高額になりやすく、遺族が負担を嫌がる

•大家が敷金で足りず請求してくることも

③ 遺品整理・重要書類の所在

 死後の現場で意外と見つからないもの:

•保険証券

•預金通帳

•キャッシュカード

•不動産の権利書

•生命保険の契約内容

•各種カードの解約情報

理由

→ 書類が見つからないことで手続きが何倍も大変になる。

⚫︎書類をわかる場所一ヶ所にまとめておきましょう。

④ 空き家の相続問題

•誰も住まない

•売れない・管理できない

•固定資産税だけかかる

•相続放棄が必要になるケースも

典型例

・独居で亡くなる

 → 親族は遠方・疎遠

 → 空き家化して放置

 → 行政から近隣クレームが来る

⑤ 施設・サ高住の退去手続き

•日割り料金計算

•亡くなった後の荷物の撤去期限

•契約解除の流れ

•返還される金銭(入居一時金など)

施設はルールが細かいため、遺族が混乱しやすい。

3. その他

① 高齢者向け住宅の種類一覧と比較

•サービス付き高齢者向け住宅(サ高住)

•介護付き有料老人ホーム

•住宅型有料老人ホーム

•グループホーム

•特別養護老人ホーム

•老人保健施設

比較項目の例

•入居条件

•費用感

•看取りの可否

•介護度

•医療対応

•保証人の必要性

② 身元保証サービスの比較ポイント

•料金体系(入会金・月額)

•どこまで対応するか(入院手続き・死後事務など)

•緊急時対応の有無

•事務手数料や追加費用

•トラブル事例

③ 自宅で老後を続ける場合の“危険度チェックリスト”

•階段・段差が多い

•浴室に手すりがない

•火の元の不安

•認知症による迷子の経験

•近所に助けを求められる人がいるか

•月の生活費を把握しているか

•緊急連絡先の更新

④ 施設入所までの流れを理解

家族・本人ともに「何から始めればいいか分からない」という人が多いので、以下の手順を参考にしてください。

1️⃣ 要介護認定

2️⃣ ケアマネ相談

3️⃣ 施設見学

4️⃣ 契約

5️⃣ 入居準備

6️⃣ 入居後の注意

7️⃣ 看取り方針の確認

⑤ 孤独死を防ぐ見守りサービス紹介

•見守りカメラ

•センサー(動作・温度)

•定期訪問サービス

•通知先の設定方法

まとめ

これらのポイントを深く理解し、元気なうちに対応し、死後のトラブルを防ぐ準備をすることで、本人はもとより家族の安心感が高まります。

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